ここではSIBOの原因について述べています。
「SIBO」(小腸内細菌増殖症)とは、本来、大腸だけに生息しているはずの細菌(バクテリア)が小腸にも増殖してしまう病気のことをいいます。
正常な小腸の腸内細菌の数は、1万個程度ですが、SIBOにおいては、およそ10倍も増えてしまうというのです。
もし小腸の腸内細菌が異常に増殖してしまえば、食べ物の栄養素がきちんと吸収されなかったり、免疫力の低下などの問題も生じてきてしまいます。
そして、このSIBOに悩まされる方が、日本でも増えてきているといわれています。
では、このSIBO(小腸内細菌増殖症)はなぜ増えてしまったのでしょうか?
SIBOを引き起こす原因として、医学博士の江田証氏は、『小腸を強くすれば病気にならない 今、日本人に忍び寄る「SIBO」から身を守れ!』(インプレス)のなかで以下を挙げています。
①小腸の消化管運動の障害
②大きなストレスや間食などの生活習慣が、小腸の動きを悪くする
③抗生物質の乱用
④胃薬による胃酸過少
⑤免疫力の低下
⑥炭水化物の消化不良、食べすぎ
⑦重金属が体に蓄積
⑧急性胃腸炎などのあとに発生する
⑨大腸のバウヒン弁に障害がある
⑩胆のう除去など機能的な問題
(江田証『小腸を強くすれば病気にならない』p106)
江田証氏は、『小腸を強くすれば病気にならない 今、日本人に忍び寄る「SIBO」から身を守れ!』のなかで、このSIBOと、過敏性腸症候群やセリアック病、クローン病、リーキーガット症候群などとの関連性を指摘していますが、やはり大きいのは日本人の食生活や食事の変化であるように思われます。
ファストフードに代表されるような、日頃からグルテンなどが含まれている小麦が多く使われたパンやパスタ、ピザなどを多く食べるようになったことが、原因のひとつに挙げられるように思います。
SIBOを食事によって改善するには、炭水化物の摂り方に気をつけることが大切だといわれていますが、SIBOを予防するためには、日頃の食生活や生活習慣を見直すことも必要になってくると考えられます。
特に、食べ過ぎや間食を避けることで、小腸の働きを良くすることも重要であると思われます。
また、座ってばかりの生活を避け、意識的にこまめに歩くようにすることで運動不足を解消することも小腸の健康のためには大切です。