乳酸菌とビフィズス菌は腸内環境を良くする善玉菌として有名ですが、このふたつはどのように違うのでしょうか?
乳酸菌とビフィズス菌は違うもののように誤解されていることが多いですが、ビフィズス菌は広い意味では乳酸菌の一種なのです。
では、その乳酸菌とは何かといえば、乳酸菌とは炭水化物を栄養源として菌体内に取り入れ、乳酸を生成する細菌のことです。
そのため、発酵によって乳酸菌の一種であるビフィズス菌や乳酸桿菌がヒトの腸内で増えると、腸内のpH(ピーエイチ)が酸性に傾くため、悪玉菌の増殖を抑えることが出来るのです。
また、ヒト特有の善玉菌であるビフィズス菌には腸の蠕動(ぜんどう)運動を促して便通を良くしたり、ビタミンB群、ビタミンK、葉酸など様々な種類のビタミンを合成する働きもあります。
したがってヒトの腸内において善玉菌のビフィズス菌や乳酸桿菌が増えることは、腸の健康を保つことになり、さらにそのことが、からだ全体の健康にもつながってくるのです。
ちなみに、より具体的にいえば、乳酸菌とは主にブドウ糖から乳酸を作り出す細菌の総称のことで、ラクトバチルス、ラクトコッカス、エンテロコッカスなど様々な属の菌がいて、26属400種類以上が発見されていると言われています。
また、乳酸菌のうちの乳酸桿菌は、乳酸を多く分泌するのに対し、ビフィズス菌は酢酸を多く分泌します。
以上、乳酸菌とビフィズス菌について述べてきましたが、普段、腸内細菌は私たちの健康維持のために見えない所で様々な働きをしているため、日頃から腸内細菌のバランスを整えて腸内フローラの改善を行っていくことは、私たちの健康を保つために大変重要になってきます。
乳酸菌とビフィズス菌の働き